道具と手間と

 ちょっと前に、ちょっと前というかついったーがはやり始めた頃だったような記憶がありますし、まあ、おおむねいつでも使われている小咄がございます。

 

 概要。

 

 無重力空間ではボールペンが使えないことがわかった。

 NASAは苦難の末に無重力でも機能するボールペンを開発した。

 一方、ソ連は鉛筆を使った。

 

 道具は使ってこそという面があります。もちろん、コレクションという道もありますが、それはまた行き着く先が異なりますからおいておきましょう。

 

 鉛筆よりシャープペンシルつけペンよりサインペンボールペン万年筆他同等品。

 筆記が、整備補充作業で中断されない方向が、ま、便利ということになりましょう。

 

 それで言えば、墨と毛筆なんざ不便きわまりない存在です。まず墨を磨るところからはじめにゃならんのです!

 

 先日、「こないだ、孫に買い物を頼んだら、『ばーちゃん、ちょっと待って』って電話機使ってさ。帳面に取るってのをしないのよね」、「おばあさんね、それは、昔は薪から火おこしてたのが、炊飯器のボタン押すだけになったのとおんなじよ」という会話をしまして、まあ、何であれ、変わるものはいくらでも変わるものだとしみじみ思います。