2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

神学と平行線公理

神学を使って(だしにして)話をするのが楽なのでそのまま話を続けると、なんだってそこまで「存在=善」が成立するのかとか、善のみで(中心軸にして)考察を進めるのかということへの奥には、それ自体がいろいろと暗示めいたものが垣間見える。 まず、「存…

稲垣良典『トマス・アクィナス『神学大全』』

稲垣良典『トマス・アクィナス『神学大全』』講談社学術文庫 第五章が「「悪」の問題」というもので、誤解を招くような言い方をすると、じつに神学らしい思考の仕方が垣間見られます。適切な使い方をすれば、とてもいい方法です。 存在は善であり、善の欠如…

北川忠彦『世阿弥』

北川忠彦『世阿弥』講談社学術文庫 わかりやすく決めつけると、花伝書(風姿花伝)に主軸を置かない世阿弥本で、世阿弥外部から世阿弥をあぶり出そうとしている本。 >>これまでの世阿弥論は、すべて世阿弥そのものに焦点をあてて論じられている。それに対し…