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福島直恭『訓読と漢語の歴史[ものがたり]』花鳥社

 学習院女子大の研究刊行助成で出ている本。その割には、かなり一般向け記述。

 次の4点を細かく砕いて丁寧に記述している本と総括していいはず。ちょっと丁寧すぎるとも言える。

 

・文字は言語ではない。

・翻訳と訓読は異なる。

・訓読文は(古代漢語ではなく)日本語(の1バリエーション)である。

・明治期の言文一致は、書き言葉を話し言葉に寄せた(あるいは、融合)というよりは、書記言語の(それまでの書記言語であった)訓読文から(現在まで続く)標準語への置換である。

 

 三つ目までは順繰りに読み進めれば納得できるはずで、最後の、書記言語の転換についても、それ自体は問題ない。ただ、欲を言えばその過程とか思考とかについてが緩いので、そこの詳しいところを読みたかった。……まあ、それを詳述したら同じ分量もう1冊となるでしょうから、無茶な要求ではある。