シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』岩波文庫

 少女終末紀行の作者さんがツイッターにこの表紙カバーのワンカットを投稿したのを目にして、読んだ記憶がないのはなぜだろうと気になり、半日ほど考えた末に、『重力と恩寵』だからだと気がついて、徒労感を覚えました。

 カバーに記されている「絶え間なく人間を襲う不幸=重力と,重力によって自らの魂を低めざるをえない人間」というのは、すばらしく親切な紹介ではありませんか。

 

11/24 文学フリマ

 

 11/24 文学フリマ

  【キ-30 ギルドてすさび】

 

 自分が書いた物についていくつか説明というか紹介というかをしておきます。 

 題字とカットをかいていますので、トレンドに棹さした私なりのゆるいイラストもお楽しみください。

 

 

・地に足がつかない 第三回 道具それあれ

・地に足がつかない 第四回 てんてんと点

地に足がつかない 第五回 てんてんと、怒髪天

 

 継続連載。副題に現れているように、全部が独立というわけでもなく、完全な有機連鎖でもない、穏健なエッセイです。

 なにも気にせずにべしゃべしゃ断言してしまえば楽なんでしょうけれども。

 

・いろのかみ 巻二

 こちらも昨年に引き続き。毛色としては、今年の方がバラエティという点で。古文世界の味がわかりやすいかもしれません。

 

・にせものをつくってみよう

 これも引き続き、擬古文での創作に取り組む理由の考察と説明。および、実践。

 源氏物語は、紫式部稿→定家写本→影印・翻刻本→活字という流れがあります。自作に於いて、この矢印を逆に向けようという、まったくもっててすさびに相応しい取り組み。

 

本棚のイッカク

 ブックレビューっぽいエッセイ。  

 

 

 

 

 【2019/11/24(日) 第二十九回文学フリマ東京】

出店名  ギルドてすさび
ブース  キ-30


イベント

https://bunfree.net/event/tokyo29/

(於 東京流通センター 第一展示場)

 変な文字列が踊っておりますが、だいじょうぶです。

ゆずをもぐ

 柚子というのはおもしろい植物で、その実は青かろうと熟していようと使えます。柿はそうはいかない。

 さらにあの棘があるために極めて扱いづらい。すごく扱いづらい。なにがすごいって実が膨らんでいくにつれて自身の棘に突き刺さっていく。見ている方の心持ち次第では、なにをやっているんだと映りうる。

 そしていい香りがする。

 

『方形の円 偽説・都市生成論』

ギョルゲ・ササルマン『方形の円 偽説・都市生成論』住谷春也・訳、東京創元社、2019

 

 50ページほど読み進めて、なんとなく見知った古くささだなと思いました。悪い意味ではなく、既視とか既知とかではあるものの思い出せない感覚。カバーの著者紹介を見れば、ルーマニア、1970頃、とあって納得(巻末にある書籍広告も、ダニロ・キシュとか)。雑な言い方をすれば、東欧はそういうものが多いという認識です。もう少し丁寧に言うと、論理のつながりが欠落しているような気がするもののちゃんと一貫している論理の効いた(物語)世界が成立する。あの地域から執筆される作品のおもしろさのいくつかは、そういったものにあると思います。

11/24 文学フリマ 配置

 

 場所が決まったようです。

 

【2019/11/24(日) 第二十九回文学フリマ東京】
出店名  ギルドてすさび
ブース  キ-30


イベント

https://bunfree.net/event/tokyo29/

(於 東京流通センター 第一展示場)

 

 

 去年に引き続き、主に次のようなもの4つを書きました。 

 

・地に足がつかない 第三回 道具それあれ

・地に足がつかない 第四回 てんてんと点

・いろのかみ 巻二

・にせものをつくってみよう

   ……など

 

 変な文字列が踊っておりますが、だいじょうぶです。