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佐藤亜紀『黄金列車』角川書店 p149-153あたりの印象から、この本はユーモアだと思いたくなる。ユーモアじゃなさ過ぎるところが多いので全部は難しいので、ペーソスと言い張れば全体に通用させられよう。

早川、2つ

先日、見かけた文章(https://anond.hatelabo.jp/20200701175011)に「ハヤカワは伴名練という作家に過剰な文脈を背負わせすぎなきらいもあり、」というのがあり、私もそう思う、とうなずく。 表紙の装丁については、SFならという条件で、実写人物ではしょう…

やむにやまれぬことがあったにせよ、催事においてあれこれと気になることをメーカーの人に尋ねる機会がさっぱりなくなってしまったのが、まったくもって困る。

漢詩はちょっとすぐには出てこない

先週は乃木坂で書の展示を見てきました。 なんというか、いろいろ考えると難しい――難しいというか、うまいことはまらずにむず痒いというのが、毎度展示を見に行って思うことではあります。難儀。 「水深魚極楽」というのがあって、字面はおもしろいけれども…

おいしいラーメン

伴名練『なめらかな世界と、その敵』早川書房 感想を一言にすると、おいしいラーメン。 いわゆるネタバレを避けるための緩衝として期待値の話を。 世間の評価を参照すると、どうにも期待値が過剰エラーを返すということが『三体』で明瞭になってきたので、だ…

アナログ

ちょうど涼しい日で、明日から使うことになるだろうと朝顔を描いておきました。 顔彩系統なので、筆、筆洗、皿2枚ですんでいるものの、棒とか水干とか岩とか使いはじめたらその比ではないので、つくづく片付けが面倒だと思います。

図書館

ようやく図書館がまともに使えるようになってきたので、あまたある困ったことの一つはよろしくなったのであるが、それはそれとして滞っていたという事実は変わらないので、やはりまぁ腹立たしいことではある。

すみすりのかい

墨とか硯とか紙とかがたくさんあるので、ただもくもくと墨を磨ったり、そのあとに三段階に薄めて比べたりする会を、知り合いあたりに声をかけたいなあと思ってはいたのですが、しかしまあ五ヶ月もどうにもらなずに過ぎてしまいました。

神学と平行線公理

神学を使って(だしにして)話をするのが楽なのでそのまま話を続けると、なんだってそこまで「存在=善」が成立するのかとか、善のみで(中心軸にして)考察を進めるのかということへの奥には、それ自体がいろいろと暗示めいたものが垣間見える。 まず、「存…

稲垣良典『トマス・アクィナス『神学大全』』

稲垣良典『トマス・アクィナス『神学大全』』講談社学術文庫 第五章が「「悪」の問題」というもので、誤解を招くような言い方をすると、じつに神学らしい思考の仕方が垣間見られます。適切な使い方をすれば、とてもいい方法です。 存在は善であり、善の欠如…

北川忠彦『世阿弥』

北川忠彦『世阿弥』講談社学術文庫 わかりやすく決めつけると、花伝書(風姿花伝)に主軸を置かない世阿弥本で、世阿弥外部から世阿弥をあぶり出そうとしている本。 >>これまでの世阿弥論は、すべて世阿弥そのものに焦点をあてて論じられている。それに対し…

『俺の歯の話』

バレリア・ルイセリ『俺の歯の話』白水社 各章(厳密には章ではなく「書」)の名前だとか各章冒頭に引用されている文章(ソシュールの領域めいたもの)だとかを読むに、話の流れ以外にもなにか意図するところがあるのだろうとは思っていて、5から6に移った時…

認知構造

先日の、ユダを演じた役者を殴るという話(『誤解としての芸術』)と、坊主と袈裟と、愛屋及烏(『雪が白いとき~』p59)とは、根は同じようなところにあるはずなので、これらで人間はおもしろいと感じるか、それとも、めんどくさいと感じるかで体調を測りた…

『雪が白いとき~』『狼と香辛料』

ジャンルものとして現れてしまうものはどうやってつきあえばいいものなのか。 陸秋槎『雪が白いとき、かつそのときに限り』早川書房 ミステリー。特に、現代のミステリー(の流儀、作法、型、枠)。クリスティーはすごかったのだなと実感する。 読み終わった…

リズ・グリーン『占星術とユング心理学 ユング思想の起源としての占星術と魔術』原書房 ざっと読んで、考えたいと思ったのは次の2点。 リミナル(な領域、もの、こと)。 オカルトは、まあ、オカルトであるにせよ、それにはそれ相応の意味というか役割という…

ミシェル・テヴォー『誤解としての芸術 アール・ブリュットと現代アート』ミネルヴァ書房

ミシェル・テヴォー『誤解としての芸術 アール・ブリュットと現代アート』ミネルヴァ書房 まったくもって世間は「誤解」だらけでござるとぼやきたくなる時もある。どこの領域でもそれは同じでしょう、たぶん。 >> 実際、モリエールの同時代人は彼の創造した…

劉慈欣『三体』早川書房

劉慈欣『三体』早川書房 話題になっているので読んでみました。 煽り文句がずいぶんとすごい。大森さんの訳者あとがきから拾うと、「現代SFの歴史を大きく塗り変えた一冊」「超弩級の本格SF」「驚くべき蛮勇の産物」などなど。なんなんだこれは。 そして…

エステル・デュフロ『貧困と闘う知 教育、医療、金融、ガバナンス』みすず書房 これらの記述を見かけたから読んだというわけではないものの、どちらもそうだよねとなる。同時に、こういう話になるとヴェイユがそこそこの割合で出てくるのはどうなんだろうな…

福島直恭『訓読と漢語の歴史[ものがたり]』花鳥社

学習院女子大の研究刊行助成で出ている本。その割には、かなり一般向け記述。 次の4点を細かく砕いて丁寧に記述している本と総括していいはず。ちょっと丁寧すぎるとも言える。 ・文字は言語ではない。 ・翻訳と訓読は異なる。 ・訓読文は(古代漢語ではなく…

トレンドなムーブメント

20190828-1111の期間に、乃木坂は新美術館で「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」という企画展示がありまして、観に行きました。 解題付きの展示品一覧が掃除をしていたら見つかったので読んでみたら、 ・実際には存在しないものを見たと認識してしま…

 1/19 文学フリマ京都

1/19 文学フリマ京都 【す-06 ギルドてすさび】 https://bunfree.net/event/kyoto04/ いろいろ用意はしていましたが、都合により私は在席しないので、小物やら私単独の冊子やらはありません。 vol.1とvol.2があります。 vol.2の内容は以前書いた紹介の写しが…

ブロッコリー

ブロッコリーをお裾分けでいただきまして、さて切ろうかと袋から取り出してまな板に載せたら、これがまあ、まったくもって、絵に描いたようなブロッコリーではありませんか。これぞブロッコリーという姿。切るのがなんとなくもったいないと思うぐらいに。

昼下がり

ややかための本を一冊、ざっくりととはいえ昼すぎから夕方までで読むと、まあなかなか疲れますね。

シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』岩波文庫

少女終末紀行の作者さんがツイッターにこの表紙カバーのワンカットを投稿したのを目にして、読んだ記憶がないのはなぜだろうと気になり、半日ほど考えた末に、『重力と恩寵』だからだと気がついて、徒労感を覚えました。 カバーに記されている「絶え間なく人…

11/24 文学フリマ

11/24 文学フリマ 【キ-30 ギルドてすさび】 自分が書いた物についていくつか説明というか紹介というかをしておきます。 題字とカットをかいていますので、トレンドに棹さした私なりのゆるいイラストもお楽しみください。 ・地に足がつかない 第三回 道具そ…

ゆずをもぐ

柚子というのはおもしろい植物で、その実は青かろうと熟していようと使えます。柿はそうはいかない。 さらにあの棘があるために極めて扱いづらい。すごく扱いづらい。なにがすごいって実が膨らんでいくにつれて自身の棘に突き刺さっていく。見ている方の心持…

『方形の円 偽説・都市生成論』

ギョルゲ・ササルマン『方形の円 偽説・都市生成論』住谷春也・訳、東京創元社、2019 50ページほど読み進めて、なんとなく見知った古くささだなと思いました。悪い意味ではなく、既視とか既知とかではあるものの思い出せない感覚。カバーの著者紹介を見れば…

11/24 文学フリマ 配置

場所が決まったようです。 【2019/11/24(日) 第二十九回文学フリマ東京】 出店名 ギルドてすさびブース キ-30 イベント https://bunfree.net/event/tokyo29/ (於 東京流通センター 第一展示場) 去年に引き続き、主に次のようなもの4つを書きました。 ・地…

いろいろ

・ヴェイユ『神を待ちのぞむ』について 河出書房から「須賀敦子の本棚」という池澤夏樹監修のシリーズが刊行されていて、それぞれおもしろいです。 その案内の中に、新訳でヴェイユが6月刊予定とあったので楽しみにしていたのですが、いつまで経っても並ぶ気…

レイ・ジャッケンドフ『思考と意味の取扱いガイド』

レイ・ジャッケンドフ『思考と意味の取扱いガイド』岩波書店2019 一通り読んだだけなのであまり深いことは言えない(せめてじっくりともう一回ぐらい読みたい)ので、真ん中あたりでわかりやすくおもしろいところのメモを。 p152-153 ・「実際、視知覚は言語…